ミミズバーガーは、ファーストフ ードにまつわる有名な都市伝説のひとつだ。
アメリカの大手ハンバーガーチ ェーンが日本に上陸してしばらく経ったころ、街には類似のハンバーガーショップが進出していた。
ミミズバーガーを食べた男の話
ある日、 友人が真顔で訴えた。
「土曜日さ、彼女と渋谷に遊びにいって屈でハンバーガー食ったんだよ。そしたら、食べかけのハンバーガーを見て、彼女が、それ何?ミミズみたいっていうんだ。
見たらさ、ハンバーガーの間に挟まっている肉から赤くて太い糸のようなものが出てたんだ。いわれてみると、その赤い糸がどう見ても、ミミズに思えてきてさ・・・」
気弱な友人は、思わずトイレに駆け込み戻した後、クレームをつけることなく、そのまま屈を飛び出したという。
以後、友人は2度 とハンバーガーを食べなくなったという。
「みんながウマイウマイって食べているハンバ ーガーの原料は、ミンチにされたミミズだ。あのとき、ミンチにされていなかったミミズを見たんだよ、きっと」
友人は今でも、あれがミミズだったと信じて疑わない。
ミミズバーガーの話を聞いたのは、それからしばらくしてからだった。
ミミズバーガーの話は、時にそれを見つけた人が、店側に抗議し、 慰謝料(あるいは口止め料)を受け取ったという話が加えられていったからだ。
その話を悪用し、金を脅し取ろうとした輩が店長にボコボコにされたとういう話もあった。
ミミズバーガーではなく猫バーガー?
調べてみると、「ミミズバーガー」に似た噂話が、日本でハンバーガーが出始めてすぐにでている。
それも「ミミズ」ではなく、「ネコ」。
冗談に「にゃんバーガー」なんて呼ばれていた。
その後、ミミズになっていったらしい。
肉業界で、ハンバーグなどに使う、ミンチされたひき肉を「ミミズ」と呼ぶことがあり、それが 一般人に誤った形で伝えられ、「ハンバーガーの肉はミミズ」という話が生まれたともいわれている。
ミミズバーガーの起源
1978年に、件のハンバーガー大手チェーンが、商品にミミズの肉を使用しているという噂が流れている。
その前年に、その売上の多くを悪魔を崇拝する教団に寄付しているという噂が流れており、変わってミミズバーガーの噸がささやかれるようになったという。
ミミズバーガーの噂のせいで、悪魔崇拝云々の話は吹っ飛んでしまったそうだ。
ミミズバーガーの話のまとめ
アメリカではミミズバーガーの噂はその大手チェーンの商品に限定されていたが、日本は違う。
とはいえ、よく似た話が出たということは、やはり本場アメリカの話が伝わったと考えたほうが自然かもしれない。
実際にミミズ肉でハンバーガーを作るとすると、牛肉の約20倍のコストがかかるそうだ。
さらにその昧だが、ミミズは体内に取り入れた土から栄養分を接種しているので、 土臭いという(栄養はあるらしいが)。
つまり、ミミズバーガーは、根拠のない噂話である。しかし、いまだにリアリティのある話として伝わっているのが、不思議といえば不思議だ。