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怪人赤マント

投稿日:2018年4月9日 更新日:

怪人赤マント
「赤マント」の話をご存知だろうか。
筆者の生まれる、ずっと以前に流行ったものだ。

怪人赤マントの話

伝えられている話は、シンプルなものである。幽霊が学校のトイレに現れるというのだ。

「赤マント」と呼ばれるそれは、トイレに入ってきた人に、「赤いマントはいらんかね?」と、尋ねるそうだ。
「欲しい」と応えると突然、天井からナイフが落ちてきて、体にグサリと突き刺さる。

傷口からドッと血が吹きだす。まるで、赤いマントをかけられたように体を染めあげていく。
学校の怪談の一種である。それだけに、日本各地で語り伝えられ以んてんている。

この話は、「赤いチャンチャンコ」「赤い半纏」とも呼ばれ、1980年代に稲川淳二がよくラジオで喋っていた。

怪人赤マントの別話

また、違う話もある。
「赤いマント売り」というパターンでは、牛万のような刃物を持った男が、問いかけに対する受け答えを間違えた相手に襲いかかる。

赤マントが発する質問は、いくつかのパターンがあり、赤いマントと青いマントのどちらがいいかを尋ねできたりもする。

質問のパターンに応じた正しい答えがあり、間違った受け答えをすると、それぞれの答えに対応した結果がもたらされるというわけだ。

また、赤マントと対をなす存在として青マントが設定されることもある。

最初の質問で赤いマントか青いマントを選ばせ、青マントを選ぶと体内の血を抜かれて真っ青に青ざめて死ぬ、というのもある。
話の起源は古く、第2次世界大戦前の京都から、との説があるが、決定打ではない。

怪人赤マントの話は実際に警察を動かしたこともある

実体を見せない怪異、赤マントとの関連が確認されているわけではないが、昭和ロ年ころ、実際に「怪人赤マント」が現れて、警察が出動する騒ぎがあった。

「赤マントの怪人があちこちで殺人を犯し、軍部や警察が隠密裏に被害者の死体を片づけている」というタレこみがあったのだ。

ただ、この事件は、のちの捜査で、流布したデマを元にした騒ぎであったようだ。

講談社現代新書の「悪魔の話」(池内紀著)に、昭和日年頃に流れた赤マントの人さらいの噂に関する報告がある。

赤いマントを身につけた怪人が少女を誘拐し、暴行して殺すという内容だ。

そういった事件は、東京台東区の谷中墓地の近くで実際に発生したようだ。
噂は東京のみならず大阪にまで伝わっている。

事件発生当時、現場近くで加太こうじ作の紙芝居「赤マント」が上演されていたとの「おまけ情報」まで付け加えられていた。

この話は、発生時期の近い、昭和ロ年ころの「怪人赤マント」の流れを汲むもの、あるいは混同されたものなのだったのだろうか。

怪人赤マントの真相

いずれにせよ、話の発生時期は、第2次世界大戦の予兆を思わせるキナ臭い動きが見え隠れする時期だった。
昭和の金融恐慌など、暗い話題が多い時期で、先行き不透明な情勢の中、軍部が影響力を増し、陰に陽にプレッシャーをかけはじめた時期でもある。

こういった社会不安を踏まえて、「赤マント」の成立には、当時の子供たちの憲兵隊に対する潜在的な恐怖が関係しているという分析もなされている。
子供にとって、マントは憲兵隊の象徴だった、というのである。

ナチス・ドイツの強制収容所内で、ユダヤ人の子供たちが、親衛隊の悪逆ぶりをまねた遊びをして、根強い抗議を行ったという優れたハンガリー人の研究報告があるように、時代の鏡のように、子供たちの心は、大人の脅えを映すのである。

確かに話の発生時期は、軍事クーデター(「二・二六事件」「五・一五事件」)や恐慌など、社会不安が噴出した時期と一致している。

ちなみに、情報伝達手段の限られた当時において、ほぼ純粋にクチコミだけで伝播。1940年1月ころから東京を起点に東海道を経て大阪まで流布したようだから、クチコミの威力もすごいものである。

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