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「東京の巨大核シェルター」噂の原因
「地下鉄の永田町や国会議事堂駅には、シェルターがすでに整備されている!」
「皇居と御苑をつなぐ脱出用の秘密通路がある!」
「有事の際、有楽町線の中を戦車が走る!」などという都市伝説が、まことしやかに伝えられている。
噂の原因は、それぞれの駅が異常なほど深い点にある。
たとえば半蔵門線の永田町駅ホームの深さはなんと、地下6階にあたる。
つまり、線路が大深度を走っているのだ。そればかりではない。情報によると、半蔵門線ホームの平河町側階段を行く途中の、地下4階相当部分と地下5階相当部分に、その存在自体が奇妙でしかないアルミの片聞きドアがあるという。
それを知って、確認にいってみた。
「東京の巨大核シェルター」真相を確認してみた
たしかに、件のドアが存在していた。
そして地下4階のドアには「変電設備」、地下5階のドアには「倉庫」と書かれている。
とくに、地下6階から3階までの階段の途中にある倉庫には、いったい何が入っているのだろうか。
見ているうちに、ドアの向こうに、何か隠されているような気がしてきた。いや、そこは本当に倉庫なのだろうか、という疑念さえ感じられる。
青山通りの噂
半蔵門線の上は、青山通りだが、以前からある噂があった。
この近くには、皇居と赤坂御苑がある。
つまり、青山通りは、両所を結ぶ最短経路になる。周知のとおり、皇居には両陛下、赤坂御苑には各殿下が住んでいる。
実は以前から、この両所を往来をする地下道が存在すると噂されてきたのだ。
そこで、ジャーナリストの秋庭俊氏の著作『新説・東京地下要塞」および『写真と地図で読む1帝都東京・地下の謎』を資料にして調べてみると、青山通りの地下6階が、半蔵門線のホームになっている。
地下4階には、有楽町線と南北線が交差。地下3階から地下l階はというと、赤坂見附交差点付近で地上に出てしまう。
この交差点周辺は地面が低いため、地下3階からl階は、地下としての役目ははたせないのだが、その代わりとなるはずの地下5階は、何の用途も示されずに、残されている。
勘ぐれば、そこはなにか別の用途に使われている可能性がある。
皇居と赤坂御苑を結ぶ地下通路
というのも、永田町駅での南北線と半蔵門線の乗り換え階段の配置が、どうも奇妙だといわれているからだ。
たとえば、両線はホ1ム同士が直角に近い形で交差しているが、最短の乗り換え口はもとよりエスカレーターがない。
そこでいったん地下3階に出てから、右手にある乗り換え通路に入る、というように、かなり大回りを強いられる。
この融通のきかない構造の答えはひとつ。
地下6階の半蔵門線ホームと地下4階の南北線ホームの間に、「何か」があり、そこをダイレクトに突き抜けるエスカレーターを設置することができないからなのだ。
それは永田町駅の地下5階、つまり半蔵門線の上には、皇居と赤坂御苑を結ぶ地下通路が存在しているからではないのか。
そして、この地下通路は皇室専用だけでなく要人向けの通路でもあり、その一部が「シェルター」として整備されている可能性が出てくるのである。
有事の際の、要人向けシェルターは必要だ。だとすれば、皇居と赤坂御苑を結ぶ地下道があっても当然である。
国会議事堂核シェルター説
では一方の、「国会議事堂核シェルター説」はどうだろう。国会議事堂駅は、なんと地下部メートルに位置している。
そして同駅と連絡通路でつながっている溜池山王駅は、戦時中に陸軍大本営があった巨大防空壕を一部転用したものなのである。
表面上、国会議事堂には、地下はないとされているが、その断面図には、巨大な空間が現出している。
さらに付け加えるなら、千代田線の霞ヶ関駅も海軍司令部があった防空壕を転用して建設されたものだ。
いずれも「千代田棟建設史」の中に歴然と記されている事実だ。
その事実といえば、その建設史の中に、昭和必年3月、千代田線溜池山王駅から国会蛾事堂前駅へと向かう連絡通路の二重橋駅と日比谷駅の聞に「馬場先門駅」が新設されているが、なぜか現在までまったく使用されていない。
未使用状態にある地下道路の正体
未使用といえば、有楽町線や半蔵門線の建設史には、これまた未使用状態にある地下道路と称する地下通路が存在しているのだ。
これは、いったい何を意味するのか噂では、要人脱出用の秘密の通路で、いずれも核シェルターに通じているものだとされている。
だとすれば、東京の巨大核シェルターの噂は、単なる都市伝説では笑いとばせない話になってくる。
実は、地下鉄千代田線が掘られた際、有事の際の地下通路として使えるように、かなり深く、しかも当時の政府関連施設の要所を通るように掘られているという事実があるのだ。
まとめ
ちなみに、国会議事堂前、霞ヶ関、日比谷、二重橋前、大手町の各駅しかり。
そして、乃木坂駅には防衛庁があり、NHKそばには代々木公園駅がある。
実際に地下道を軍事目的で使用するには欠陥だらけだ、と軍事専門家は指摘しているらしい。
だが、状況証拠などからして、「地下核シェルター」の話が、あながち都市伝説ではないような気がしてならない。